【実体験に学ぶ】非常用トイレと凝固剤の必要回数と正しい選び方!1人何回分あれば安心?

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大地震などの大災害が発生した際、最も深刻かつ緊急度が高い問題は「食料」ではなく「トイレ」です。避難所やマンションの配管が破損すると水が流せなくなり、無理に流すと下層階で汚水が逆流する大惨事になります。今回は、在宅避難を乗り切るために絶対に欠かせない非常用トイレ・凝固剤の必要回数と、正しい選び方を解説します。

1. 1人あたり「何回分」の非常用トイレが必要か?

一般的に、人間が1日に排泄(小・大)する回数は**平均5回〜7回**と言われています。これを基準に計算すると、避難生活を乗り切るために必要な備蓄量は以下のようになります。

  • 最低限(3日分):1人あたり 15回〜20回分
  • 標準(7日分):1人あたり 35回〜50回分
  • 4人家族の推奨(7日分):合計 140回〜200回分

「50回分入り」の箱を購入しても、4人家族ならわずか2〜3日で使い切ってしまいます。トイレの備蓄は「少し多すぎる」と感じるくらい(1人あたり50回分以上)を用意しておくのが安心です。

2. 非常用トイレ・凝固剤を選ぶべき「3大条件」

市販されている非常用トイレセットや凝固剤の品質は様々です。いざ被災した際に困らないために、以下の3つの条件をクリアしたものを選びましょう。

  • 保存期間が「10年〜15年」と長いもの:凝固剤は湿気に弱いため、低品質なものは数年で固まらなくなります。アルミパックで個別密封され、15年間保存保証があるものを選びましょう。
  • 強力な「消臭・抗菌機能」:災害時はゴミ回収が何日も停止するため、使用済みのトイレ袋を長期間自宅に保管する必要があります。消臭効果(活性炭やBOS防臭袋など)や抗菌成分が含まれていることは必須条件です。
  • 汚物袋が「黒色で厚手(0.02mm以上)」:中身が透けて見えないよう真っ黒な袋で、使用時に破れにくい厚手の汚物袋がセットになっているものを選びます。

3. 非常用トイレを使用する際の間違えやすい「注意点」

使用する際は、**「凝固剤を先に袋に入れるか、使用した後に振りかけるか」**を製品の説明書で確認してください。多くの製品は用を足した「後」に上から振りかけるタイプですが、先に袋にセットしておくタイプもあります。
また、便器に汚物袋を直接セットする前に、**便器の便座を上げて「ゴミ袋などで二重に保護(防汚袋)」をしておくこと**をお勧めします。便器内に残っている水で汚物袋の外側が濡れてしまい、取り出す際に手が汚れるのを防ぐことができます。

まとめ:食料よりもまずは「トイレの確保」を

食べ物は最悪数日間我慢できても、排泄は数時間も我慢できません。トイレ問題が深刻化すると、水分摂取を控えて脱水症状やエコノミークラス症候群に陥る二次災害が発生します。生活の尊厳を守るためにも、まずは家族全員分(1人50回分目安)の非常用トイレと抗菌凝固剤を今すぐ確保しましょう。


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もしも東京 監修者 髙橋 健一

この記事の執筆・監修

髙橋 健一(元陸上自衛隊・防災士)

陸上自衛隊施設科での災害派遣・インフラ応急復旧経験を経て防災士資格を取得。都内のマンション防災・在宅避難を専門に検証・執筆。大容量ポータブル電源や非常用簡易トイレ、長期備蓄食の実証実験を通じて「都市部で本当に生き残るための防災」を提唱。