災害対策を始めるにあたり、最も最初に行うべきなのは「非常食を買うこと」ではなく、**「自宅や職場がどのような災害リスクに晒されているかを知ること」**です。これを可能にするのが、国や各自治体が作成している「ハザードマップ」です。しかし、ハザードマップをただ眺めるだけでは、いざという時の避難行動には繋がりません。今回は、ハザードマップの正しい見方と、具体的な避難計画の立て方を解説します。
1. ハザードマップで確認すべき「4つの主要リスク」
ハザードマップにはいくつかの種類があり、それぞれ異なる災害を想定しています。必ず以下の4つを確認してください。
- 洪水・浸水ハザードマップ:近くの河川が決壊した際、自宅がどれくらいの深さまで水没(浸水)するか、また水が引くまでにどれくらいの期間がかかるかを示します。浸水深が2階以上(3メートル以上)に達する場合は、垂直避難(自宅の上の階に逃げること)ができず、早期の広域避難が必要になります。
- 土砂災害ハザードマップ:崖崩れや土石流、地滑りなどの危険がある「土砂災害警戒区域(イエローゾーン・レッドゾーン)」を示します。レッドゾーン内にある建物は、豪雨時に極めて危険なため、警戒レベルが上がった段階で必ず立ち退き避難する必要があります。
- 津波・高潮ハザードマップ:沿岸部において、地震による津波や台風による高潮の浸水想定を示します。到達時間が早いため、揺れを感じたら即座に高台へ避難する必要があります。
- 地震防災・液状化マップ:揺れやすさの指標(表層地盤増幅率)や、地盤が緩んで水が噴き出す液状化のリスク、避難時のブロック塀倒壊危険ルートなどを示します。
2. 「重ねるハザードマップ(国土地理院)」の圧倒的な便利さ
各自治体の紙のハザードマップを見るのも良いですが、最も手軽でおすすめなのが、国土地理院が提供しているWEBサービス**「重ねるハザードマップ」**です。パソコンやスマートフォンから自宅の住所を入力するだけで、洪水、土砂災害、津波などの各種リスクを地図上に重ねて同時に表示させることができます。引っ越し時のリスク確認にも極めて役立ちます。
3. 避難場所と「避難ルート」を実際に確認する
リスクを確認したら、指定されている「避難場所」と「避難所」の違いを理解し、そこに至るルートを決めます。**避難ルート上に、アンダーパス(線路や道路の下をくぐる低地)や小さな橋、川沿い、土砂崩れ危険区域が含まれていないかチェックしてください。** 豪雨時にはこれらの場所が真っ先に冠水・閉鎖されるため、迂回ルートも複数設定しておくことがポイントです。
まとめ:リスクを知ることが「無駄のない備え」に繋がる
「うちはマンションの5階だから水害の備蓄は少なめにして、電気の備蓄を増やそう」「崖に近いから、豪雨時は早めにホテルや親戚の家に逃げよう」など、リスクを知ることで初めて自分たちに合った正しい防災対策が組み立てられます。まずは一度、家族全員で「重ねるハザードマップ」を開いて、自宅の災害リスクを点検しましょう。
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🛡️ どのような災害リスクにも対応する本格避難セット
ハザードマップでリスクを確認した後は、避難時に必要なツールが過不足なく揃った防災士推奨のセットを準備しておくことが次のステップです。
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