台風や地球温暖化に伴う局地的な「ゲリラ豪雨」が発生した際、近くに大きな河川がなくても発生する水害があります。それが「内水(ないすい)氾濫」です。特に都市部の低地やマンションの1階・半地下の住戸で深刻な被害をもたらすこの都市型水害について、その発生原因と、家庭で今すぐできる具体的な浸水対策を詳しく解説します。
「内水氾濫」と「外水氾濫」の違いとは?
水害には大きく分けて2つのタイプがあります。
- 外水(がいすい)氾濫:大雨によって河川の水量が限界を超え、堤防が決壊したり水が溢れ出したりして広範囲に洪水が発生すること。
- 内水(ないすい)氾濫:一時的に降った猛烈な雨が下水道や雨水溝(側溝)の排水処理能力を超え、道路に水が溢れたり、マンホールや排水口から水が逆流して建物が浸水すること。
内水氾濫は川の近くでなくても、アスファルトで覆われて地面に水が染み込みにくい「都市部」で発生しやすいのが最大の特徴です。
都市部やマンションで発生する「逆流現象」
内水氾濫が恐ろしいのは、雨水が玄関から浸入するだけでなく、下水道に水が満杯になることで、家の中の「お風呂の排水口」「洗濯機の排水口」「トイレ」などから汚水がポコポコと音を立てて逆流し、噴き出す現象が起きることです。これにより、外から水が入っていなくても室内が水浸しになるリスクがあります。
家庭でできる内水氾濫対策「3つの備え」
- 「ビニール水のう」で排水口を塞ぐ:下水からの逆流を防ぐ最も簡単な方法です。ゴミ袋(45L程度)を二重にし、中に半分ほど水を入れて固く結びます。これをお風呂や洗濯機の排水口、便器の中に直接置くことで、水の重みで蓋になり逆流を防ぎます。
- 「吸水土のう」を玄関に用意する:従来の砂を入れる土のうは重く保管が困難ですが、現代では普段はペラペラで、水を含むと数分で約15〜20kgに膨らむ「簡易吸水土のう」が主流です。ゲリラ豪雨の兆候がある際、玄関ドア前やガレージのシャッター下に敷き詰めることで浸水を防ぎます。
- 止水プレート(浸水防止シート)の設置:板状のプレートや防水シートを玄関に張ることで、道路から流れ込む水をシャットアウトします。ブルーシートと長めの突っ張り棒を玄関枠に固定するだけでも簡易の止水壁が作れます。
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